「ブルーラジカルP-01」導入のお知らせ

平素よりヨシエ歯科医院をご利用いただき、ありがとうございます。この度、次世代の歯周病治療器「ブルーラジカル P-01」をいち早く導入して治療を開始いたしました。「ブルーラジカル P-01」は2024/6月にプレスリリースされた世界初の新技術を駆使した歯周病治療器です。従来の治療とは異なったより快適で効果的な治療を目指します。

「ブルーラジカル P-01」は重度歯周病に対する効果を国が認めた唯一の歯周病治療器

「ブルーラジカル P-01」は厚生労働省の医療機器認定において「歯周治療・歯周炎・歯周ポケットの殺菌・スケーリング」と明記された世界初めての歯周病治療器です。歯周病をターゲットとした非外科的治療法として実用化されました。Blue Radicalのメカニズムは、過酸化水素にレーザー青色光を照射してラジカル殺菌を成立させます。これを従来の超音波振動と同時に歯周病が進んでいる歯周ポケットの中でラジカル殺菌を行うため、歯周病の原因となる細菌を効果的に殺菌・除去します。この治療により歯周外科手術を回避できる可能性が高まりました。

 

しかし、ブルーラジカル治療の効果は万能か?…メディアは…

多くのメディアが「ブルーラジカルp-01の実力、歯周病菌の殺菌力は驚きの99.99%」と報じていますが、この数字が治癒率を示すものではないことをご理解ください。お口の中には元々歯周病菌が存在しており、ポケット内の歯周病菌を99%殺菌したとしても、口腔内の清潔さが保たれていなければすぐに再発する可能性があります。

ブルーラジカル治療の最大の恩恵を受けられるのは、「口腔内の清掃状態は良好(歯ブラシ清掃を頑張っている)にもかかわらず歯周ポケット内に悪玉歯周病菌が残存している患者さん」と考えられます。このような患者さんは良好な治療効果が期待できそうです。逆に、歯ブラシの使用が不十分な患者さんでは治療効果が著しく低下する可能性があります。

理想的な治療ステップは、まず歯ブラシの適切な使用方法をマスターし、その後にブルーラジカル治療を検討することです。清掃状態が良好な患者さんは初期段階のステップを省略して迅速にブルーラジカル治療を開始できます。歯ブラシの技術は一度マスターすれば終身役立つので、健康な口腔状態を持続させるためにぜひ習得してください。

歯周ポケット内を殺菌、リセットできるという「ブルーラジカル歯周病治療]は従来の治療にはない魅力があります。しかし、「すべての歯周病を完治させる夢のような治療法」ではありません。ヨシエ歯科医院では歯周病でお悩みの患者さんに「歯周ポケット内を殺菌・リセットして再スタート!」をしていただきたく「ブルーラジカル」を導入いたしました。ご興味がある方はヨシエ歯科医院までどうぞご連絡ください。

治療費用について:ブルーラジカル治療は保険適用外の治療になります。1歯目は18,000円、2歯目以降は1歯増すごとに+1.1万円加算(税込)【検査費用は別途必要になります】

歯周病についてのお話し

私は歯周病?大丈夫?

歯周病は歯の病気ではなく、歯を支える組織の病気で、初期の歯肉炎(歯垢が原因で歯ぐきに炎症がおきる)と歯周炎(炎症が進んで歯を支える骨にまで及ぶもの)に分類されます。

一番の原因は『歯垢』ですが、その他にかみ合わせの不調和・タバコやストレス・食生活や病気などによる抵抗力の低下なども歯周病が進んでしまう要因になります。
炎症のある歯ぐきは、赤く腫れてブヨブヨした感じになり、出血や痛みがあります。
皆さんの歯ぐきの状態はいかがでしょうか?

健康な歯ぐきは、うすいピンク色で引き締まっており、磨いた時に出血がない状態です。
歯を磨いた時に出血があるというのは、どこかに異常があるというサインです。
歯周病はほとんど無症状に悪化していきますが、出血というのは一番わかりやすいサインなのです。決して見逃さないで下さい。

また、歯周病の患者さんの日常の歯の清掃について  1万人以上の患者さんの歯茎を診させていただき実感している事があります。つまようじ法というブラッシング方法は補助器具として歯間ブラシを用いた清掃よりも歯周病改善に有効です。歯周病でお悩みの方は是非つまようじ法を臨床に取り入れている近隣の歯科医院で指導を受け、実践してみてください。

歯周病の進行は次の経過をたどります。

歯垢がたまり
歯石になって
歯周ポケットが深くなり・歯ぐきが腫れて
歯の周りの骨がなくなり始め
歯が揺れて
抜けてしまいます

歯垢・歯石

『歯垢』=『細菌のかたまり』ってご存知でしたか?
歯垢は、歯についている白くてネバネバしたもので、虫歯,歯周病,口臭などの原因となります。お口に残った食べカスは細菌の栄養となり約24時間で有害な歯垢に変化していきます。

歯垢がついたまま長い時間が経過していくと、悪玉菌がどんどん増えていきます。
この歯垢が除々に石のように硬くなったものが『歯石』です。だいたい2~3日で硬くなり始め、歯垢から歯石へと変わっていきます。

歯石自体に病原性こそありませんが(死んだ細菌の塊)、歯石の表面はでこぼこ・ザラザラしているのでそこに歯垢が大量に付着し、悪い菌の巣となり、歯周病が進行していってしまいます。

虫歯や歯周病にならない為、それらを進行させない為にも、正しい歯磨き方法と歯医者さんでの定期的チェックが大切なのです。

歯周ポケット

歯の周りにあるポケット状の溝で、健康な歯茎の場合でも1~2㎜程度は存在しています。

ここの組織をばい菌が破壊してしまうと、溝が深くなってしまい、そこに歯垢が増殖して歯ブラシなどでは除去出来なくなってしまいます。

残された歯垢から菌が増え、さらに溝が深くなり歯周病が重症化するという悪循環を引き起こしますから、その悪循環を作らないように歯垢を除去して組織の破壊を阻止しましょう。

恐ろしい骨吸収

歯周ポケットが深くなってくるといよいよその先にある骨にキケンが迫ります。
骨がばい菌に感染してしまうと骨髄炎を起こし全身的な病気へ…となるはずなのですが、そこは人体の神秘!ばい菌が近づいてくると骨は自分で自分を溶かし、ばい菌から逃げるのです。

人間の骨は一度出来たらそのままではなく、骨の中では骨を作る(骨芽細胞)と、骨を溶かす(破骨細胞)とがバランスを保ちながら添加・吸収を繰り返しています。骨をいつも新しい状態に保ってくれているというわけです。ところが、ばい菌が迫って来たときに生体はこのバランスをわざと崩し、自分の骨を溶かして細菌との距離を保ち感染を防ぎます。その結果、歯を支えている骨が徐々になくなり、歯がしだいに揺れはじめて…最終的には抜けていってしまいます。治療の目標は、ばい菌の除去と咬み合わせの回復、歯ぐきの強化です。ばい菌の除去といっても、我々歯科医師や歯科衛生士だけが頑張って患者さんのお口の中をきれいすれば大丈夫というものではありません。新しいばい菌がまたすぐ歯につき始めますから、患者さん御自身の毎日のお手入れが不可欠です。

歯周病は正しいブラッシング法「歯垢を効果的に除去しながら歯ぐきに刺激を与える」を丁寧にしていただくだけで治ることもあります。(第一段階)ヨシエ歯科医院はこの治療がもっとも大切!と考えています。

歯石になると歯ブラシだけでは取れないので歯周治療用器具を使用して除去します。(第二段階)

それでも取り除けない汚れは、麻酔をしてさらに溝の深いところを殺菌することになるのですが…(第三段階)

何より大切なことは、それ以上の悪化を防ぐことです。患者さんご自身だけで頑張られても限界がありますし、我々だけが頑張ってもそれは達成できるものではありません。お互いの協力があってこそ、可能になるものなのです。

メインテナンス

したらどうなの?しなかったらどうなるの?定期健診に行くのは面倒ですよね?お口の内には常に細菌が存在するので、どんな精巧な治療を行っても治療効果を持続することは難しく、特にメインテナンスを行わない場合、良好な状態を示す期間はすごく短くなってしまいます。さらに治療後に再発したり、新たな部位でトラブルが生じた場合には、患者さんは「治したはずなのに・・・」「治療は終わったのに・・・」という思いから、歯科医療に不信感を持ったり、転院を繰り返したり、歯科治療に消極的になったりという経過をたどります。

定期検診は治療が一段落してからなので多くの患者さんは軽視しがちですが非常に重要な治療の一つで、特に歯周病の治療後には再発を防ぐ唯一の治療だといえます。メインテナンスを行っているグループと行っていないグループを比較した研究では、メインテナンスを行っているグループの方が、長期間にわたり良好な経過を維持できることが明らかにされていますし、長期的に見た場合、治療費も圧倒的に安く済みますから経済的でもあります。いいことずくめなのですよ。

 

 

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