私は歯周病?大丈夫?

歯周病は歯の病気ではなく、歯を支える組織の病気で、初期の歯肉炎(歯垢が原因で歯ぐきに炎症がおきる)と歯周炎(炎症が進んで歯を支える骨にまで及ぶもの)に分類されます。

一番の原因は『歯垢』ですが、その他にかみ合わせの不調和・タバコやストレス・食生活や病気などによる抵抗力の低下なども歯周病が進んでしまう要因になります。
炎症のある歯ぐきは、赤く腫れてブヨブヨした感じになり、出血や痛みがあります。
皆さんの歯ぐきの状態はいかがでしょうか?

健康な歯ぐきは、うすいピンク色で引き締まっており、磨いた時に出血がない状態です。
歯を磨いた時に出血があるというのは、どこかに異常があるというサインです。
歯周病はほとんど無症状に悪化していきますが、出血というのは一番わかりやすいサインなのです。決して見逃さないで下さい。

また、歯周病の患者さんの日常の歯の清掃について  1万人以上の患者さんの歯茎を診させていただき実感している事があります。つまようじ法というブラッシング方法は補助器具として歯間ブラシを用いた清掃よりも歯周病改善に有効です。歯周病でお悩みの方は是非つまようじ法を臨床に取り入れている近隣の歯科医院で指導を受け、実践してみてください。

歯周病の進行は次の経過をたどります。

歯垢がたまり
歯石になって
歯周ポケットが深くなり・歯ぐきが腫れて
歯の周りの骨がなくなり始め
歯が揺れて
抜けてしまいます

歯垢って?歯石って?

『歯垢』=『細菌のかたまり』ってご存知でしたか?
歯垢は、歯についている白くてネバネバしたもので、虫歯,歯周病,口臭などの原因となります。お口に残った食べカスは細菌の栄養となり約24時間で有害な歯垢に変化していきます。

歯垢がついたまま長い時間が経過していくと、悪玉菌がどんどん増えていきます。
この歯垢が除々に石のように硬くなったものが『歯石』です。だいたい2~3日で硬くなり始め、歯垢から歯石へと変わっていきます。

歯石自体に病原性こそありませんが(死んだ細菌の塊)、歯石の表面はでこぼこ・ザラザラしているのでそこに歯垢が大量に付着し、悪い菌の巣となり、歯周病が進行していってしまいます。

虫歯や歯周病にならない為、それらを進行させない為にも、正しい歯磨き方法と歯医者さんでの定期的チェックが大切なのです。

歯周ポケット‥?

歯の周りにあるポケット状の溝で、健康な歯茎の場合でも1~2㎜程度は存在しています。

ここの組織をばい菌が破壊してしまうと、溝が深くなってしまい、そこに歯垢が増殖して歯ブラシなどでは除去出来なくなってしまいます。

残された歯垢から菌が増え、さらに溝が深くなり歯周病が重症化するという悪循環を引き起こしますから、その悪循環を作らないように歯垢を除去して組織の破壊を阻止しましょう。

恐ろしい骨吸収

歯周ポケットが深くなってくるといよいよその先にある骨にキケンが迫ります。
骨がばい菌に感染してしまうと骨髄炎を起こし全身的な病気へ…となるはずなのですが、そこは人体の神秘!ばい菌が近づいてくると骨は自分で自分を溶かし、ばい菌から逃げるのです。

人間の骨は一度出来たらそのままではなく、骨の中では骨を作る(骨芽細胞)と、骨を溶かす(破骨細胞)とがバランスを保ちながら添加・吸収を繰り返しています。骨をいつも新しい状態に保ってくれているというわけです。

ところが、ばい菌が迫って来たときに生体はこのバランスをわざと崩し、自分の骨を溶かして細菌との距離を保ち感染を防ぎます。

その結果、歯を支えている骨が徐々になくなり、歯がしだいに揺れはじめて…最終的には抜けていってしまいます。

治療は何をするの?

治療の目標は、ばい菌の除去と咬み合わせの回復、歯ぐきの強化です。

ばい菌の除去といっても、我々歯科医師や歯科衛生士だけが頑張って患者さんのお口の中をきれいすれば大丈夫というものではありません。

新しいばい菌がまたすぐ歯につき始めますから、患者さん御自身の毎日のお手入れが不可欠です。

歯周病は正しいブラッシング法「歯垢を効果的に除去しながら歯ぐきに刺激を与える」を丁寧にしていただくだけで治ることもあります。(第一段階)
ヨシエ歯科医院はこの治療がもっとも大切!と考えています。

歯石になると歯ブラシだけでは取れないのでスケーラーという器具を使用して除去します。(第二段階)

それでも取り除けない汚れは、麻酔をしてさらに溝の深いところを清掃することになるのですが…(第三段階)

何より大切なことは、それ以上の悪化を防ぐことです。

患者さんご自身だけで頑張られても限界がありますし、我々だけが頑張ってもそれは達成できるものではありません。お互いの協力があってこそ、可能になるものなのです。

メインテナンス

したらどうなの?しなかったらどうなるの?

定期健診に行くのは面倒ですよね?

お口の内には常に細菌が存在するので、どんな精巧な治療を行っても治療効果を持続することは難しく、特にメインテナンスを行わない場合、良好な状態を示す期間はすごく短くなってしまいます。

さらに治療後に再発したり、新たな部位でトラブルが生じた場合には、患者さんは「治したはずなのに・・・」「治療は終わったのに・・・」という思いから、歯科医療に不信感を持ったり、転院を繰り返したり、歯科治療に消極的になったりという経過をたどります。

定期検診は症状が改善されていくことから多くの患者さんは軽視しがちですが、非常に重要な治療の一つで、特に歯周病の治療後には再発を防ぐ唯一の治療だといえます。メインテナンスを行っているグループと行っていないグループを比較した研究では、メインテナンスを行っているグループの方が、長期間にわたり良好な経過を維持できることが明らかにされていますし、長期的に見た場合、治療費も圧倒的に安く済みますから経済的でもあります。いいことずくめなのですよ。

 

歯石取りに使用する新しい超音波スケーラー。この機種を導入した理由は「痛みのない快適な歯石取り・クリーニングを実践したい」。この機種は歯石除去時のいわゆる「キーン・ギャギャギャ」の「ギャギャギャ」の部分がありません。先端がマグネット式になっているので一定以上の抵抗があると解放され痛みの原因となる引っかかりがないのが特徴です。マイルドな感触が持続しますから恐怖なく安心して歯石取りが受けられます。台数に限りがあるのでご予約時に「痛くない歯石取りお願い」とお伝えください。

ご予約・お問い合わせはこちらへ03-3453-2867診療時間:平日 9:00 - 12:30/14:30 - 19:30 土曜 10:00 -14:30 [日曜・祝日/休診]  Mail / info@e-yoshie.com